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2020年5月4日の太陽Hα画像(続き)

5月4日に辛うじて見えていた黒点に関する情報の補足と、4日に撮影した画像の続きです。

1.5月4日に見えていた黒点について
 昨日掲載した画像で黒点が写っているとはなかなか思えないと思いますので、少し補足します。
 南西の黒点は5月3日に微小ですが、はっきりそれと分かる黒点として現れたものの消滅直前の姿です。この黒点は、見えている間ずっと単極性であったと思います。(要するに、1個しか見えていなかった)
 南東の黒点(2個並んだように見えた黒点)は5月2日~3日に欠けてはっきり黒点と分かる状態で見えていた黒点の消滅直前の姿です。こちらの方は、見えはじめこそ単極性でしたが、一度消えて復活し、双極性の黒点群として見え始めましたが、それも、すぐに消滅する方向に状態が変わりました。
 以上の状況はSDOのDaily Moviesで5月2日、3日のHMII(HMI Intensitygram - gray)を見るとよく分かります。
 残念なことに、どちらの黒点群も4日に撮影した後に消滅して、5日朝(日本時間)には見えなくなっています。
 あのような(針でつついたような)超微小黒点を写すコツは、露出時間を適正値から少しマイナス目に設定することです。(ピントが合っているのは当然として) そうしないと、明るい光球面に埋没してしまい、どんなにレタッチしても出てこなくなります。どの程度マイナス目にすれば良いかは、撮影時の空の状態、使っている光学系や、撮影後の処理方法等によりますので、様子が分からないうちは、条件を少しずつ変えて多数撮影しましょう。そのうち、コツが分かってきます。

2.活動領域12760と黒点が見えていた領域付近のクローズアップ
  20200504-5
  黄色の○の中に昨日アップロードした画像中の赤い矢印の先の超微小黒点がありました。Hαで見るとプラージュ、白色光(全球画像の方がわかりやすいと思います。)で見ると白斑が見えているのが分かると思います。
 活動領域12760は本日(日本時間)の午後に西没します。

3.活動領域12763付近のクローズアップ
  20200504-6

4.南西の黒点が見えていた付近のクローズアップ
  20200504-7
黄色の○の中に見えているプラージュ付近に、昨日、2個並んだ黒点が見えていました。

5.プロミネンスのクローズアップ
 【東のリムに見えていたプロミネンス】
  20200504-8  20200504-9
 なかなか立派なプロミネンスです。

 【西のリムに見えていたプロミネンス】
  20200504-10  20200504-11

  20200504-12  20200504-13



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テーマ: 星・宇宙 -  ジャンル: 学問・文化・芸術
by akita  at 12:05 |  天文 |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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プロフィール

akita

Author:akita
主として太陽のHα画像を掲載します。休日に撮影し、時間のあるときに仕上げたものを掲載しますので、速報性は期待しないでください。
2019年9月まではCORONADO PSTを使い、2019年10月からはDay Star Filers の
Original Quark (Prominence Model)+ASI120MMs
+SHARPSTAR60ED の直焦(Quarkを通したときの合成f=1386mm)で撮影しています。空の状態によりますが、望遠鏡はWO社のZ103を使うこともあります。

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